お菓子のお土産というものは開くまでなにかよく分からないものである。だいたいは食べてみてよく分かるものである。ところが見ただけですごいと思わせるものもある。


堺名産と書かれているが、よく分からない。

小島屋けし餅』は大阪・堺の銘菓であるとわかる。


けし餅だと分って食べようとしてお皿に入れる。


しかし、芥子の実が全く落ちない。一粒も落ちないのである。


よく見ると何ときれいに並んだ芥子の実であることか。食べながら、よくよく見ると芥子の実が稠密に並んでいる。


接写で撮ってみるとよく分かる。ところどころ白く見えているところがお餅である。それ以外は芥子の実がびっしり一重に詰まっている。重なりなんかはないのに驚く。なにゆえこんなに感動するかというと、キラキラ光る箔のグリッターを稠密に並べることに苦労してきたからである。


栞を読んでみて又びっくり、「創業以来3百数十年、家伝の秘法を伝承し、・・・・・」とある。現在2019年だから、1700年以前から、このけし餅をずーーーット作っているということらしい。きっとその秘伝の一つに芥子の実をびっしり落ちないようにくっつける技法があるのだろう。

堺の歴史を感じる和菓子である。