近所のダイコクドラッグの店頭に何と無水アルコールが置いてあった。新型コロナウィルスの感染で消毒用アルコールも売り切れ状態なのになぜ無水アルコールが売れ残っているのか不思議であった。


売れ残っていた理由は、無水エタノールは消毒用アルコールではないと思いこんでいる人がかなりいたためである。まず、エタノールという言い方がよく解らないらしい。それでも消毒用と書かれていると、消毒用のアルコールらしいと思うと、店で会った人が言っていた。


店頭で私が「この無水エタノールに水(蒸留水)を2~3割加えると消毒用のアルコールになるよ。」と説明していたら、周りの人達が我先に買ってしまって、何と私は一つしか買えなかった。一本1180円であった。


容器に貼ってある説明書には、濃度は99.5%で、消毒用とは書いていないのは、これで手指を消毒するのにはほぼ無害であるが、飲んだりすると濃度が高いため急性アルコール中毒を起こすためである。


一方、消毒用エタノールの中には、酒税を回避するために、メタノール(メチールアルコール)やプロパノール(プロピールアルコール)などを混ぜている事が多い。


消毒用エタノール、即ち、消毒用アルコールの濃度は、76.9~81.4%である。最も除菌効果を発揮するのはアルコール濃度が70~80%である。ウエットティッシュでアルコールが少ししか含まれないものもあるが、これらは他の成分で補っているのだろうが、アルコールに於いては何ら殺菌効果はないようである。


一部のウィルスのは効果が期待できないと書かれているが、今回問題となっている新型コロナウィルスには効果がある。


消毒用エチールアルコール(エタノール)には酒税の関係上メチールアルコール(メタノール)が混ぜられていることがあるが、メタノールは、飲むと重篤な症状を引き起こす危険があり、メタノール中毒による症状としては、目の網膜を損傷する失明がよく知られている。覚えるコツは「メチールは目が散る」と語呂合わせで覚えておくと良い。


イソプロパノールはメタノールやエタノールの2倍の殺菌力があるが毒性も2倍ある。また、死滅させる細菌の種類が少ない。しかし、エタノールに比較すると値段が安い。また、酒税を回避するために消毒用エタノールに混ぜられることも多い。プロパノールは脱脂作用が強く刺激性が強いため、ガラスやプラスティックの洗浄液として使われることが多い。

イソプロパノールのイソとは枝分かれしたという意味である。普通にはプロパノールと呼ばれている。

消毒用アルコールは売り切れであるが、無水エタノールは通販でまだ売られている。ただ、500CCで6800円もする。これなら、1斗缶(14キログラム)を1万円で買ったほうがお得である。500CC入りで24本分である。

メルカリでみると、消毒用ティッシュやジェルやアルコールがとんでもない値段で売られている。こんなものはすべて手作りすれば良い。