厚労省は、今後感染まん延の場合 自治体判断で軽症者を自宅療養に切り替える方針を決定した。又、感染がまん延した地域では、ウイルス検査は重症者を優先的に行い、軽症者には行わないとしている。

では新型コロナウィルス感染症が疑われる患者の自宅療養の対応ってどのようにやるのかと見てみる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応について|日本環境感染学会
1.感染者と他の同居者の部屋を可能な限り分ける
2.感染者の世話をする人は、できるだけ限られた方(一人が望ましい)にする
3.できるだけ全員がマスクを使用する(N95の医療用マスク)
4.小まめにうがい・手洗いをする(石鹸を用いた手洗いもしくはアルコール消毒)
5.日中はできるだけ換気をする。(エアコンなどの空調や換気扇、日中の温かい時間に窓を開ける)
6.取っ手、ノブなどの共用する部分を消毒する(0.05%の次亜塩素酸ナトリウムで拭いた後、水拭きか、アルコール)
7.汚れたリネン、衣服を洗濯する
8.ゴミは密閉して捨てる

感染者の症状が軽快してから14日間経過するまでは、健康状態を監視すること。医者でもない家族が検査もしてくれない人を見守るってこと。

これってさらりと書かれているけれど、よくよく考えたら大変なこと。一体どれだけの物を用意をしておかなければならないのか。思いつくままに列挙してみる。


消毒用アルコール、キッチンアルコール除菌スプレー(これは消毒用エタノールの代用品にもなる)、キッチンハイター(洗濯用の漂白剤ハイターも同じ次亜塩素酸ナトリウム)、衣類の殺菌消毒にファブリーズ。


手指の消毒ジェル、サージカルマスク(N95以上でないと看護の役にはたたない)、使い捨てのビニルの手袋(いちいち手を洗っていると手が荒れるし、荒れた手からウィルスが入り込む。)。


除菌ウエットティッシュ(なければ普通のティッシュにエタノールと薄めた次亜塩素酸ナトリウム液で作ることが出切る)、抗ウィルスティッシュ、トイレの除菌クリーナー。


換気扇(なければ窓を開けて時々換気する)


空気清浄機


経口補水液(12本ぐらい用意)。看護はなるべく手間を省けるようにしておかないと長期に渡ると疲れてしまう。


病人が激しく咳をする場合、飛沫感染を防ぐために100均のレインコートやエプロンなども用意しておくと便利。これらは使い捨てしないで、ハイターを入れて洗濯して日光によく当てれば使いまわしがきく。

目の角膜や粘膜から感染するので、水泳のときのゴーグルなんかも用意しておくべき。メガネをかけている人は眼鏡の上からかけられるゴーグルを使う。


100均のシャンプーハットで頭の髪の毛も防護。ゴミは必ずすぐに処理できるようにビニール袋を多めに用意しておく。A3ぐらいの大きさが適当。

これぐらいしておいても一番肝心なのが独立した病人専用の部屋があること。風呂は一番最後にはいってもらうか、シャワーのみにしてもらう。本当ならトイレも別々が望ましい。洗濯も別々にする。

こうして考えると、家族の誰か一人が病人専属に看護することが望ましい。

これを政府がやれというのである。せめて、必需品セットぐらい渡すべきではないか。今からではどこにも売っていないのである。

もし、小さい子供が二人とお母さん(パート勤め)とサラリーマンのお父さんの4人家族が2DKのアパートに住んでいる場合で、お母さんが新型コロナウィルスに感染して自宅療養と言われたらどうなるのか。誰が子供の世話をして食事を作ってくれるのか。1日や2日ではないのである。

元気なうちに準備しておいて予行演習でもしておかねば悲惨なことになる。

厚生労働省は「地域によって医療体制が異なるので、住民に丁寧に説明したうえで実情に応じて都道府県が判断して実施してほしい」としているが、丁寧に説明という意味は口だけで有耶無耶にしてやり過ごすことではないように祈るばかり。

なぜ我が家には色んなものが常備してあるのかというと、私が悪性リンバ腫の癌になって抗癌剤治療をしていたら、白血球数が500になって家中の雑菌やウィルスをシャットする必要に迫られたことがあったためである。この他にもいろんな工夫をしたが、24時間体制で看護する人がいなかったためほとんど自分一人でしなければならなかった。急にやってきた介護ヘルパーさんは雑菌のもとであった。ヘルパーさんは看護師さんではないのだから無理もない。

一人暮らしの人は自宅療養シミュレーションの必要がある。

食べ物の備蓄は腐らないものがいい。

ポカリスエット。ミネラルウオーター。野菜ジュース。お茶類。梅干し。カロリーメイト。魚の缶詰。パックのご飯。瓶詰めの鮭フレーク。ドライフーズのスープや味噌汁。レトルト食品。ホットケーキの素。スキムミルク。乾燥春雨。スパゲッティの類。乾麺。インスタントラーメン。乾燥ネギ。味付け海苔。ジャム類。はちみつ。その他にビタミン剤、うがい薬、胃腸薬、喉ドロップ、冷えピタ、ホッカイロなどの医療補助品。

勿論、シャンプー、歯磨き、ティッシュ、トイレットペーパー、洗剤、ハンドソープ。

これらはローテーションさせながら、日頃から災難時に備えておくと生活習慣になる。