厚労省クラスター(集団感染)対策班のメンバーでもある東北大の押谷仁教授が日本感染症学会で「のどから排出されるウイルスの量は重症度ではなく、年齢に関連する」と発表し、年齢が高いほど他人に感染させるリスクが高いと指摘し、無症状でも唾液にウイルスが多く含まれる可能性も高いと語った。

これに対して、証拠を示さないと高齢者に対する差別や偏見につながると指摘する人達もいる。

理由は何かと考えるに、「唾液」という言葉から、高齢者に共通するドライマウスがその原因ではないかと思うのである。

唾液は耳下腺(じかせん)、顎下腺(がっかせん)、舌下腺(ぜっかせん)の3つの大唾液腺と、舌や口蓋(こうがい)などの粘膜面に存在する小唾液腺から分泌される。

この唾液の量が思いのほか多くて成人の平均は1日あたり1~1.5リットルほどになる。

唾液にはいろんな役割があるが、口内の細菌や。外から入ってくる細菌やウイルスに対する抗菌作用がある。

赤ちゃんなんて日がな1日よだれをたれている。しかし、これが年とともに減っていく。1日の時間帯によっても唾液の増減はあり、夜は少なく日中は多い。

 

唾液の分泌が減ると、唾液が本来果たしている殺菌作用が働かず、ウイルスが喉にはびこるようになるのではないか。また、口の中がネバネバして自浄作用も衰えると、いよいよウイルスは増殖するのではないか。


次のようなな原因で、唾液の分泌が減少するらしい。
■加齢
■ストレス
■不規則な生活
■喫煙
■薬の副作用
■口呼吸
■糖尿病
■放射線治療
■透析
■寝たきり
■シェーグレン症候群
■口腔乾燥症

新型コロナウイルスが口腔内で増えると、気管支の入り口の喉の奥は粘ついてウイルスを増殖させる培養シャーレのような状態を呈するのではないだろうか。そのネバネバ液の上を呼吸の空気が通過して外へ吐き出されるとウイルスいっぱいの呼気となり
近くの人に感染させるのだと思う。

唾液が少ないと自身も感染症にかかりやすくなるし、ドライマウスは万病のもとで、唾液の分泌減少は原因と結果の悪循環により健康を損ねていくのである。唾液が少ないドライマウスを持病とは言わないが、今回の新型コロナウイルス感染のおおきな1要因であることには違いない。


ドライマウスのウイルス感染の対策として
・こまめな水分の補給
・ガムを噛む、又は、のど飴をなめる
・定期的に唾液腺を刺激する
・食事はよく噛んで
・朝晩の歯磨き
・保湿剤を利用する
・鼻呼吸を心がける
・加湿器を利用する
・塩分、タバコ、アルコールを控える
・規則正しい生活でストレスを減らす

要するの虫歯を作らない生活習慣ということになる。

ただ、ガムとアメではアメのほうが唾液は多く分泌されるので、のど飴というのは以外にいいのかもしれない。

結論としては、ドライマウスだと自覚のある人は、「マスクをしてのど飴をなめて人との距離を取る」ということかな。

余談ではあるが、骸骨さんの舌は手に付かないスライムを作って写真に撮った。これに時間がかかった。