感染経路不明者が問題になるのは、感染の防ぎようがないからである。感染させた感染者は今も何食わぬ顔で街を行き来して感染を広げているのである。発症していない感染者や自覚のない軽症感染者の場合、感染者として特定することが難しい。


しかし、感染経路不明者にも色々ある。大きく分けると、全く感染経路を指摘できない場合と、何らかの個人的理由で思い当たるが言えない場合である。

はっきりとした感染経路は指摘できないが、自宅勤務して買い物も宅配してもらって、思い当たるのは電車などの公共交通機関を利用したことぐらいの場合、感染源が不特定多数になるので、感染経路不明者になるという。これはこれでちょっと納得できない。


問題となるのは、夜の街の感染者ではなく、昼の街の若者を中心とする感染者である。会社に迷惑をかけたくないという理由や、秘密の副業という理由もある。アンダーグラウンド・エコノミー(地下経済)と言われる正式な統計の範囲外で行われている違法な経済活動に従事している場合は、特に秘密にしなければならない。

地下経済には、犯罪行為・違法行為・報告されない経済・記録されない経済・非公式経済等がある。
この地下経済に従事する人口がかなりの割合になり、コロナ感染の経路解明の障壁になっている。

この厄介な感染経路不明という問題は、新型コロナウルスが社会に提起したもう一つの疫病である。

キャバクラやホストクラブは少なくとも地下経済ではない。