軽症でも怖い新型コロナの後遺症
世界中でコロナの感染者が増えるに従って、様々なデーターが出てきた。その中でも、感染後、治療した結果陰性になり退院したものの深刻な後遺症に悩む事例が報告されるようになってきた。
肺炎だけではなく、脳などの神経系の合併症を引き起こす可能性が明らかとなってきたのである。具体例としては、脳機能障害、せん妄、脳炎症、、脳卒中、神経損傷などによって、けいれんや意識障害、運動失調、四肢麻痺などを引き起こし、致命的な状態に陥ることもある。これらは直接ウイルスが脳に感染するのではなく、患者の免疫メカニズムによって間接的に引き起こされている可能性があるという。免疫メカニズムが狂ってしまうと、原因不明の症状に悩まされるのである。
新型コロナのもと患者のなかには、退院後も息切れ、倦怠感、頭がもやもやする状態に陥る「ブレイン・フォグ」などの症状に悩まされているという。
「全体の50%は心理的な問題を抱えており、15%はPTSD(心的外傷後ストレス障害)でした。そして、最も驚いたのは、ICU(集中治療室)で治療を受けていない軽症患者でさえ、非常に体が弱っていたことです。心臓や肺に問題が生じた形跡はありませんでしたが、彼らは階段を上がれませんでした」という報告もある。
後遺症として、倦怠感、呼吸困難、関節痛、胸痛を訴える人の割合が高かく、その他には、咳、嗅覚の異常、ドライマウス/ドライアイ、鼻炎、目の充血、味覚の異常、頭痛、喀痰、食欲不振、咽頭痛、めまい、筋肉痛、下痢等が挙げられる。
職場に復帰しても、周りからまだ陽性ではないのかと疑われ、居づらくなったり、起きていられなかったり、精神的抑圧にも悩まされる。中には認知機能の衰えが見られ、日常生活にも影響することもある。
若いから大したことはないと楽観的に見ることは禁物である。新型コロナは、感染者の弱みに付け込んで後遺症という形でいつまでも居座るのである。陽性のうちは公費で医療費を賄ってもらえるが陰性になると自費である。踏んだり蹴ったりのコロナ感染である。
治療薬やワクチンができるまで、しばしの我慢である。この我慢ができなければ、世界は経済的にも精神的にも追い詰められていく結果となる。
7月31日は、東京では463人、大阪では216人、愛知では193人、福岡では170人の新たな感染者が出た。
政府は非常事態宣言は出さず、GO TO キャンペーンを未だに推し進めている。あと1週間の間に日本国中は取り返しのつかない状態になっているのではないかと恐れる。
イギリスでは、「long Covid(新型コロナの長期的影響)」というコミュニティーサイトがNET上に立ち上がり、元患者たちが体験談や後遺症について書き込んでいる。
もし現在、NETによる情報がなかったらと考えるとゾッとする。