壊れた温度湿度計を息子が自分の部屋にもっていってしまった。きっとまた分解するつもりなのだ。


この湿度計の中がどうなっているのか見てみたいものだ。しかし、私が持っているドライバーではねじ一つ回すことができない。


息子の部屋は機械だらけである。コードがうどんのように垂れ下がっている。ほとんどの電子機器を自分で直したり組み立てたりしている。


10畳の部屋の周り中に棚があってまるでちょっとした店の様である。日本橋やリサイクルショップで調達してくる。


これ以外にも倉庫に部品やそれらのものがいっぱいある。ドライバー一つでも精密機器用のものがずらっと並んでいる。
一度地震の時にめちゃくちゃになって今はかなり頑丈になっている。


息子から湿度計を分解するから見に来てもいいと言われてスマホを持って、画像を撮りに行く。


裏ブタをとると中はこれだけで、この裏の液晶につながっている。


電子基盤を固定してある部分からドライバーで取り外す。


たったこれだけの部品でできている。拍子抜けする。


おそらくこの部分が湿度計なのだろうと息子は言う。何やら理解不可能なことを早口でいうがよく分からない。昔の電化製品は分解すれば何とか理解できたが、基盤に印刷されたような回路を見ても全く分からない。自分が科学の世界から置いてけぼりを食っていることだけがよく分かる。

センサー部分の汚れが故障の原因ではないかなと、息子に言うと、「じゃあ、自分で直せ。」と言う。こんな息子生むんじゃなかったとぷりぷりして部屋を出た。