2021年2月9日、東京医師会の尾崎治夫会長は記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、主に自宅療養者の重症化を防ぐ狙いで薬剤「イベルメクチン」の緊急使用を提言したが、いまだに厚生省は承認する気配さえない。


2015年のノーベル賞受賞者の北里大学・大村智特別栄誉教授が約40年前に開発した薬イベルメクチンが新型コロナウイルスの治療薬の一つとして期待されていた。詳しいことは、次の資料を参照のこと。

イベルメクチンのCOVID-19に対する臨床試験の世界的動向八木澤守正1,2)・Patrick J. Foster2)・花木秀明1)・大村 智1)1)北里大学大村智記念研究所,2)慶應義塾大学薬学部(2021年3月5日受付)


1979年に発表され、動物薬として1984年から20年間、世界売り上げナンバーワンで、 当初は寄生虫を駆除するための動物用の薬だったイベルメクチン。その後、ヒトにも効果があることが分かり、特に失明を引き起こすオンコセルカ症という感染症の治療薬として絶大な効果を上げている。  毎年3億人の人が、使っているという イベルメクチンが新型コロナウイルスに対しても効果があるとの研究結果が海外で相次いで発表されている。

ベトナムではイベルメクチンを毎年駆虫薬として飲んでいて、そのせいもあるのかコロナの死者が0人という日が続く


世界保健機関(WHO)は3月31日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の特効薬として抗寄生虫薬のイベルメクチンについて、治験以外で新型ウイルス感染者の治療には使用するべきでないとの見解を示した。又、米食品医薬品局(FDA)は3月8日、COVID-19の患者に対する治療薬、またはCOVID-19に対する予防薬としてのイベルメクチンの使用について支持するデータのレビューをまだ実施していないし、いくつかの初期調査は進行中とのこと。


イベルメクチンは商標名ストロメクトールとして販売されており、非常に安価であるため、医薬品メーカーとしては手間暇をかけて今さら治験をするメリットはないのである。一方、北里大学の研究所では、十分な経済的援助が得られないため治験は遅々として進まないのである。どこからも寄付金が入ってこないような治療薬には用がないのであろう。

旨みのない薬には、政治家も研究機関も誰も寄り付かないのである。イベルメクチンの名が挙がって以降1年以上たつのに未だに大掛かりな治験の結果は出てない。

自宅待機や、ホテルに隔離されている人達は、何の治療もないまま放置されているのである。重症患者でない限り自分の免疫力頼みでただ寝ているだけという不安な状態なのである。初期の症状でもコロナウイルスを抑える薬の候補があれば、国として治験を進めるための援助すべきではないか。