インドに早くも三重変異コロナウイルスが現れたように、ウイルスの変異速度はすごい。。
4月22日、インドではわずか2か月の間に感染者は30倍の30万人に急増した。
インドはワクチン「製造大国」であるにもかかわらず、感染爆発は収まらない。「二重変異株」が急拡大の要因と専門家たちは指摘している。
インドの保健・家族福祉省の2021年3月24日の発表によると、インド西部のマハラシュトラ州で「E484Q」と「L452R」という2つの変異を合わせ持ったウイルスが全体の15%~20%で検出され増える傾向にあるという。
ところが、2重変異コロナウイルスの実態がいまだ解明されていないのに、「三重変異株」が発見されたのだ。
インドの研究者らは「二重変異株」から進化したとみられるこの新たな「三重変異株」を「ベンガル株」と命名した。
カナダのマギル大教授のマドカフ・パイ氏(疫学)によれば「三重変異株は、さらに感染力のある変異株です。とても速いスピードで多くの人に感染している」と指摘。
日本でも22日「二重変異株」が国内で5件確認された。
国立感染症研究所の報告によると、インドの二重変異ウイルスは「B.1.617系統」と呼ばれ、「L452R」と「E484Q」という2つの変異を合わせ持つ。しかし、懸念されるのは 空港検疫はPCR検査よりも精度が劣るとされる抗原検査を採用しており、このままでは「三重変異株」が日本国内に襲来するリスクは高いといわざるを得ない。ありとあらゆることが経済優先でコロナ対策の対応については後手後手に回る政府の対応を考えると、恐ろしい。
新型コロナウイルスはインフルエンザなんかと違って無症状で感染を広げる恐ろしさがある。コロナウイルスに感染する人の数が増えれば増えるほど変異の確率は高まり、感染拡大を抑えない限り、どんどん変異していく。ワクチンの登場でウイルスはそれを掻い潜ろうと変異してゆく。ワクチン開発とコロナウイルス変異のいたちごっこが始まったのである。コロナウイルスには、土曜日も日曜日もない。夜も昼もない。絶えず増殖しようと分裂と変異を繰り返しているのである。
変異することが生物の基本である。ウイルスは常に変異し続け1個でも免疫をかいくぐる仕組みを持った変異体は、ワクチンの抵抗性を獲得した変異ウイルスとして、急激に拡散する。この惨事を防ぐには、変異コロナウイルスに対する人類の素早い対応が急務となってくる。変異を許す時間を与えてはならないのである。そのためにも、感染の封じ込めと人の移動規制の徹底が必須となってくる。中途半端な「緊急事態宣言」を中途半端な期間で実行しても新型コロナウイルスの変異には勝てるわけはない。
生物の進化は,無数の突然変異と配列の分子進化によっている。突然変異により遺伝的多様性が生成され,環境への適応によって長い時間をかけ一つの集団を形成しながら進化するのである。
しかし、今回の新型コロナウイルスはRNAウイルスなので、非常に短い時間でこの進化を成し遂げるのである.RNAウイルスは世代の長さが短かく逆転写の際にエラーが起こりやすいので突然変異の確率が高いのである.更には,生命サイクルがシンプルなので環境への適応の要因も簡単なのである。地球規模で増えた新型コロナウイルスにとって今では、ワクチンに勝てばいいのである。たったそれだけである。然るに人類は複雑怪奇なのである。様々な国があり、さまざまな宗教があり、さまざまな人の営みがある。価値観なんて人の数ほど多い。
ワクチンがあっても接種をスムーズにこなす体制がなければ何にもならない。ワクチン接種の行列は果てしなく続くのか。
新型コロナウイルスは絶えず急速に変異している。ワクチン抵抗性を持った変異ウイルスが現れるのは時間の問題である。日本政府は次の一手を何か考えているのだろうか。今日もニュースで、日本国内で7月末までの高齢者のワクチン接種を終えるためには1日80万回のワクチン接種が必要だといっていた。
オリンピックが開催され、世界中から検査をすり抜ける変異ウイルスが集まり、それらが変異し進化し、人類の悪夢とならないことを祈るばかりである。