茨木市のワクチン接種予約は1回目と2回目がセットになっているが、その予約方法がうまくいくのかな。
大阪府茨木市の新型コロナワクチン予約のお知らせは、4月25日の茨木市の月間配布の広報に発表された。
早速開いて読んでみて驚いた。それぞれの会場ごとに先着順の集団接種である。ここまではへーぇッという感じであったが、よく読んでみるとなんと1回目と2回目のワクチン接種がセットになっている。2回目の接種予約は一体どうなるのかと思っていたのでちょっと安堵した。
会場ごとに曜日や時間や接種予約定員が異なっている。これは1番最初の予約会場である。一体何名が予約できるのかと計算してみたら、各セットごとに先着50名と書かれているから、25×50で1250人分のワクチン接種が可能である。
こうして各会場ごと日にちごとに計算してみたら、予約できるのは4270人である。思いのほか多かったが、よく計算してみるとこれではいけないことが分かった。
一回目が5月12日で2回目の接種が終わるのが7月18日である。約2か月かかっている。茨木市の65歳以上の高齢者は約7万人、このうち約6割がワクチン接種を希望をするとして4万2千人。ということは、約1割の人が2回のワクチン接種を終えることになる。あとの5割がこのスペースでワクチン接種をすれば10か月かかる。茨木市は何らかの方法でスピードを上げなければ、このペースで行くと、高齢者のワクチン接種が終わるのが、来年に持ち越すことになる。茨木市は個別接種も加えてもっと早くできるように努力しなければワクチンの社会的効果は薄れる。
もう一つ驚いたのがワクチン接種予約の方法である。電話予約の中にFAX予約ができることであるが、この方法はかなり時間がかかる。FAXしてつながったら、ワクチン接種申請書がFAXで送られてくるので必要事項を書き込んで再び送り返すと予約完了のFAXが送られてくるというものである。
先着順とは書かれているが、電話やFAXで何人の枠があるとは書かれていない。役所に尋ねてみたが特別な枠は設けていないということである。予約サイトのシステムを使って自分で予約できない人は、役所の人に電話なりFAXで連絡して高齢者本人の代わりに予約サイトに予約してもらうことになる。これはどう考えても、予約サイトに直接自分で予約する人の方が早く、有利である。しかし、高齢者が予約サイトにアクセスして自分で予約することは難しい。子供や孫がいればいいのだろうが、朝の9時からだから、仕事や学校があれば難しい。
ところがこんなことは別に驚くに値しない。
電話、FAX、予約サイトを利用できない人は、「市のワクチン専用窓口にお越しください。」と書かれている。
市役所の近くにある福祉文化会館会議室101号室へ直接行けば市の職員が高齢者に代わって予約サイトにアクセスして予約してくれるのである。ただちょっと考えると、高齢者は朝が早い。朝5時に起きて6時ごろから並ぶ人が出てくるだろうが、会館が開くのは8時45分からだということである。高齢者が密になって我先に予約してもらおうと列に殺到すればどうなるのか。コロナの感染の危険の方が問題になってくる。
役所に電話して福祉文化会館に直接行く人の枠は確保されているのかと聞いても先着順であるというばかり。長時間待っている間に体調を壊す人が出るかもしれない。代わりの人が順番の席取りに来ているかもしれない。気温が高く熱中症になる人が出るかもしれない。その挙句に、予約できた人の数が思いのほか少なかったら不満が出てきて収拾できなくなるかもしれない。
新型コロナウイルスには休日も祝日もないし、昼夜の別もなく24時間無休で変異しながら増殖し続けている。国も役所もコロナに負けないように頑張ってほしい。