ロシア兵の命の値段は、500ルーブル(1000万円)。しかし、行方不明の場合は無し。

ロシアでは、春と秋の二度に分けて、18歳から27歳までの男子を徴兵する。兵役期間は1年で、大学に在籍する者は徴兵が免除されるが、大学での軍事教練が必修となってくる。今年も7月15日までに例年並みの13万4500人を徴集することを目標とする。


今回の「特別軍事作戦」で死亡した兵士の家族には500万ルーブル(約690万円)が一時金として支払われることになっている。保険金、補償金としては家族に742万ルーブル(約1023万円)が支払われる。合計で1242万ルーブル(約1713万円)である。国防省が保険をかけている。また負傷の程度に応じて保険も支払われることになっている。しかし国防省に資金はないので、多くの人は「行方不明」とされ「死亡」したかどうかわからないままになってしまう。戦死者も負傷兵も戦場に残されたまま、「行方不明」とされて終わりである。

尚、1ルーブルは4月2日6時現在の1ルーブル=1.38円で計算


ロシア人ジャーナリストによると、ロシアでは、ウクライナで死亡した兵士の遺族はその事実を伏せるよう、新聞は死者数を報じないよう指示されているということである。
また、ウクライナ副首相は語ったところによると、「ロシア当局は遺体を引き取りたくないようだ」という。
ロシアはウクライナ紛争でどれだけの兵士が命を落としたのか、本当の数字を隠すために、移動式の遺体焼却炉を使っているとも糾弾されている。


ロシア軍は約70%を契約軍人が占めていて、あとは徴集兵だ。ワシントン・ポストによると、契約軍人は3年間、月の報酬約1100ドル(約14万円)の契約を結ぶのが一般的だという。

 


兵士が不足しているロシア軍は、契約金を払って補充しようとしている。
首都モスクワから南に200キロほど離れたトゥーラでは、3カ月の兵役契約に署名した新兵には月17万ルーブル(約38万円)以上の手当が支払われるという —— これはこの地域の平均給与の約4倍にあたる。

チェチェンのリクルーターも、最初の月の給与として30万ルーブル(約67万円)を提示している。
モスクワ・タイムズによると、採用を強化するために各地に仮設の事務所も設置されているという。

 


ロシアでは兵士を単なる消耗品と考えているようである。
ロシアでは、貧しい地方では兵士になる以外、収入の道がないことが多い。貧しさゆえに教育も十分ではなく、読み書きのできない者も多い。軍隊にはいるとまず読み書きの教育から始まるということである。上官達はそういう貧しい地方出身の彼らを物扱いし、兵士の命より軍の装備を重視し、遺体ばかりか負傷兵も置き去りにしているという。自国の兵士の扱いですらこの通りである。まして、ウクライナの捕虜たちがどのような扱いを受けているのかと考えると、心がきしむ。

遵法意識の低いロシアでは、上から下まで人権意識を軽んじる傾向にある。弱肉強食の価値観が支配するロシアの軍隊では以前から新兵に対する暴力行為が問題になっている。

兵士の方も愛国心からではなく、単にお金欲しさで入隊するのであるから、ウクライナで略奪行為を働くのもそれらの背景があるからなのであろう。

ロシアという国では、民主主義とか人権などという意識がほとんど育っていない。こういう国が、強大な軍隊を引き連れて侵攻してくれば、どれほど恐ろしい事態を引き起こすかは、ウクライナの現状を見れば一目瞭然である。

しかし、兵士の母親や妻たちはどこに照会していいのかわからない。捕虜になったか、戦死したのか、国防省に照会しても今では取り合ってくれない。ようやく国際赤十字委員会がその作業を肩代わりし始めたところである。

戦争は、恵まれない者から不幸になっていく。戦争を引き起こした者たちは、最後まで安逸を貪り続けるのである。