久しぶりに行った100均の棚に、今まで見たことのない「マスク専用洗剤」なるものが売られていた。


一瞬、マスクを洗うには専用の洗剤が必要なんだと思い込みそうになった。しかし、今まで調べたことでは新型コロナウイルスは、アルカリ性のせっけん液か中性洗剤(界面活性剤)で死滅するということではなかったのか。


早速調べてみることにした。

界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが使われている。これはウイルスに対して効果がある。除菌剤としてはグレープフルーツ種子エキスを入れている。 グレープフルーツ種子エキスで持続的な除菌効果があり、 コロナウイルスを除菌できることは、フマキラーの公式サイトで公式発表されているが、詳しいことは掲載されていない。


次は、「マスク用合成洗剤」でマスク用と書かれているので、何か特別な洗剤なのかと思って調べてみる。


成分を調べてみたらただの界面活性剤だけであった。「マスク用」ではなく「マスクも」ではないのか。


3つ目は、「マスク除菌洗浄・酸素系漂白剤」というもの。効果は、「除菌・漂白・消臭」と書かれている。これは前出の中性洗剤とは違うようである。


成分を調べる。過炭酸塩酸、素系漂白剤として使われる過炭酸ナトリウム
については,令和2417日付で発出された北里研究所からのプレスリリース(医薬部外品および雑貨の新
型コロナウイルス(
SARSCoV2)不活化効果について)において、過炭酸ナトリウムを含有する
製品がウイルス不活化効果を有する可能性が示された。


その他にも、マスクの「アルコール抗菌剤入りアロマスプレイ」なども売られていたが、これらもアルコールだけで十分ではないのか。

参考までに、厚労省のサイトに新型コロナウイルスの不活性化に効果のあるものについて書かれてあるので抜粋しておく。

新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について|厚生労働省
3.洗剤(界面活性剤)
テーブル、ドアノブなどには、市販の家庭用洗剤の主成分である「界面活性剤」も一部有効です。界面活性剤は、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。9種類の界面活性剤が新型コロナウイルスに有効であることが確認されています(NITEの検証による)。
NITE検証試験結果から有効と判断された界面活性剤(9種)
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
・純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
・純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)

<使用方法>有効な界面活性剤が含まれた家庭用洗剤を選びます。
1.家具用洗剤の場合、製品記載の使用方法に従ってそのまま使用します。
2.台所用洗剤の場合、薄めて使用します。
(有効な界面活性剤を含む洗剤のリストや、洗剤の使い方を、NITEウェブサイトで公開しています。)
<注意事項>※目に入らないよう注意してください。
※原則、手指や皮膚に使用しないでください。(手指用の製品は使用できます。)
※飲み込んだり、吸い込んだりしないよう注意してください。
※NITEではこれら9種類の界面活性剤につきノロウイルスなど、他の病原体への効果は検証していません。
参考:「NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価に関する情報公開」
参考:ポスター「ご家庭にある洗剤を使って身近な物の消毒をしましょう」

4.次亜塩素酸水
テーブル、ドアノブなどには、一部の「次亜塩素酸水」も有効です。
「次亜塩素酸水」は、「次亜塩素酸」を主成分とする、酸性の溶液です。酸化作用により、新型コロナウイルスを破壊し、無毒化するものです。いくつかの製法がありますが、一定濃度の「次亜塩素酸水」が新型コロナウイルスの感染力を一定程度減弱させることが確認されています(NITEの検証)。
<使用方法>消毒したいモノの汚れをあらかじめ落としておきます。
1.拭き掃除には、有効塩素濃度80ppm以上(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを水に溶かした製品の場合は100ppm以上)の次亜塩素酸水を使い、消毒したいモノに対して十分な量で濡らしてください。濡らした後、きれいな布やペーパーで拭き取ってください。
2.流水でかけ流す場合には、生成されたばかりの有効塩素濃度35ppm以上の次亜塩素酸水を使い、消毒したいモノに対して流水掛け流しを行ってください。掛け流した後、きれいな布やペーパーで拭き取ってください。
<注意事項>※塩素に過敏な方は使用を控えてください。
※製品に記載された使用上の注意を正しく守ってください。
※希釈用の製品は正しく希釈して使いましょう。
※酸性の製品やその他の製品と混合・併用しないでください。
※眼や皮膚についたり、飲み込んだりしないよう注意してください。
※使用の際は、酸性度(pH)・有効塩素濃度や使用期限等を確認しましょう。
※紫外線に弱いため、遮光性のボトル等を使用し、冷暗所に保管しましょう。
※「次亜塩素酸ナトリウム」とは違います(参考情報2を参照)。「次亜塩素酸ナトリウム」を水で薄めただけでは、「次亜塩素酸水」にはなりません。
※NITEの検証では、20秒反応させた試験を行い、有効性を確認しています。

その他にも、台所漂白剤などについても書かれているので、コロナ感染が始まって以来店頭に並ぶ商品で疑問が出てきた場合は、厚労省のサイトを参考にするのが良いと思われる。