コストコの誕生日ケーキは小学生の羨望の的だった。
下の息子は誕生日だというので、朝から張り切ってお兄ちゃんとコストコへ出かけて行った。
息子はコストコが大好きである。1か月前から、誕生日ケーキはコストコで買うのだと言い張っていた。
レジに並ぶと、休日だということもあって、周りの小学生はみんな息子のケーキをうらやましげにのぞき込んでいたらしい。息子はちょっといい気分になったそうである。可愛い小学生の女の子がお父さんに、「あのケーキいいねえ、買ってほしいなあ。」というと、お父さんも「いいねえ。おいしそうだね。」と無理して相槌をうっていたのがおかしかったらしく何度もその話を繰り返していた。中にはジーッと目を離さず見ていた子もいたようである。しかし、わが息子は30過ぎである。なぜこんなケーキがいいのか私には分からない。
このでっかいケーキは税込み2380円である。近所のお菓子屋さんの誕生日ケーキはコストコのケーキの4分の一ぐらいの大きさで3500円もする。私としては小さくても美味しい方が良い。かなり以前には、、コストコの誕生日ケーキのクリームはバタークリームだったので不味いし胸やけがして2度と買わないと決めていたが、ここ最近ではカスタードクリームなどを使ってあるのでかなりましになってきた。ケーキの土台自体はしっかりした硬めのケーキである。
ケーキのデザインを見ていたら、気のせいか、コロナウイルスに見えてきた。
まさかこのケーキを一度には食べられないので、まずは、「おたん生日おめでとう」の字の部分を食べることにした。
「おお」ケーキは、次男本人の部分である。とてもうれしそうである。
私は、「たんめで」ケーキ。
お兄ちゃんは「生日とう」ケーキである。
息子は嬉しそうに「おお」ケーキにろうそくを立てて、何やら「お」願い事をしていた。私の願い事は、一日でも早く新型コロナのパンデミックが収束する事とウクライナ戦争が終結する事である。もう一つ、国内的には、元統一教会が解散に追い込まれることである。