お雛祭りの桃の花をよく見てみると桜や梅との類似点や相違点がよく分かった。
3月になるといそいそとお雛様を飾るが、桃の花まで飾ることは余りない。もともと雛祭りは旧暦の4月であったため、この頃であれば桃の花は開花しているが、3月の初めではまだ寒く花屋の桃の花は促成栽培によるものなので貧弱で且つ値段も高い。
上の画像は最も桃らしいとがった花びらである。
この桃の花は、先端だけを見るとさほどとがっているようにも見えず、花びらの中央に切れこみが入っているようにも見えて桜の花びらに似てる。しかし、ピンクの色合いが濃く桜だとは思わないであろう。ただ、品種によっては濃いピンクの桜もある。
梅、桃、桜は、どれもバラ科の花なので半開きの時期は薔薇の花によく似ている。
梅、桃、桜の花の色を比較しようと思って調べてみると、どれも薄いものから濃いものまであって遠目には見分けがつかない。
花の開花時期を比較してみる。
地域によって寒暖の差もあるので一概には言えないが、東京から大阪の平地を基準にしてみる。
・梅の開花時期は1月中旬から4月初めごろまで
・桃の開花時期は3月下旬から5月ごろまで
・桜の開花時期は3月下旬から4月半ばごろまで
それでも一般的に、梅→桃→桜の順に開花すると考えてもよい。
花びらも、桃の花びらはとがっていると書かれてある場合が多いが、桃の花びらも品種によってはかなり丸く、梅の花ビラと見分けがつかないものもある。基本的には、丸い順番で言えば、梅→桃→桜となる。
これも桃の花びらであるがかなり丸い。梅と桃の花の見分けは、桃の花は開花と同時に葉も出てくるが、梅と桜は花だけである。梅と桜の花びらの違いは歴然としていて桜の花びらは切れ込みがあってやや細長いし、開花時期は梅は1~2月ごろであるが桜は3月下旬ごろである。梅は冬の花であるのに対して、桜は春の花である。
花屋で売られている梅、桃、桜は見ただけで分かる。梅は赤く、桃は濃い桃色、桜は淡いピンク色である。店頭では、最もらしい色形の品種を選んで売られている。一方、山や植物園は何でもありなので見分けは難しい。まあ、植物園では名札が付いているので見分ける必要はないが。