菜っ葉の緑色の濃いものは栄養があるように見えるが、問題なのは「亜硝酸窒素」である。

「亜硝酸窒素」は、赤ちゃんへの影響や発がん性が疑われており、海外では規制されているが、日本ではまだ野放し状態。
もともと、人体に存在する成分である亜硝酸窒素は、土壌を含む自然界に広く分布していて微量であれば問題はないが、過剰摂取が原因で人体に悪影響を及ぼす。
亜硝酸窒素は、窒素を含む硝酸塩の総称で、「硝酸塩」、「硝酸態窒素」、「硝酸イオン」、「硝酸」などとも呼ばれる。

植物は窒素を硝酸塩やアンモニウム塩の形で根から吸収し、炭水化物からアミノ酸、さらにはたんぱく質を作る。即ち、通常行う光合成によって硝酸は植物の成分となる。
ただ土壌中の硝酸塩が多すぎたり、日光にあたる時間が短かったりすると、硝酸塩はアミノ酸やたんぱく質にならず、硝酸塩のまま植物中にとどまってしまう。
緑の葉野菜は亜硝酸窒素を溜め込みやすい性質があり、色が濃いものの方が栄養価が高いように見えても、実は緑が濃い方が亜硝酸窒素が多く含まれる傾向がある。

海外では亜硝酸窒素の規制が進んでいて、亜硝酸窒素は危険な物質であることから、WHOやEUではすでに基準が設けられているが、日本では何の基準も設けられていない。

発がん性物質を生成する亜硝酸性窒素は体内で肉や魚のたんぱく質と結合し、「ニトロソアミン」という物質に変わる。このニトロソアミンは発がん性物質として知られている危険な物質なのである。

亜硝酸窒素は主に乳児に対して「メトヘモグロビン血症」という病気を引き起こしす。
胃酸により硝酸塩が亜硝酸塩になり、これが血液中のヘモグロビンという血色素と結びついて「メトヘモグロビン」へ変化。
ヘモグロビンは酸素と結合して酸素を全身に運ぶ役目を果たしているが、メトヘモグロビンは酸素と結合できない。
その結果、酸欠を引き起こしてしまい、ひどい場合には死に至らしめるという恐ろしい病気である。
「亜硝酸窒素も、小さい赤ちゃんに大量に与えてしまうと、窒息状態に陥る危険性が高くなり、「ブルーベイビー症候群」という、地下水汚染で「亜硝酸窒素」が高濃度になった水を飲んで、赤ちゃんが青くなって亡くなった事例も報告されている。「亜硝酸窒素」が、赤血球の活動を阻害するために起こる症状である。


できる工夫の一つは、なるべく葉の色が淡いものを選ぶことである。

「亜硝酸窒素は、特にほうれん草や小松菜・チンゲン菜などの葉物に多く含まれていて、「窒素」は植物にとって成長促進剤にあたり、有機肥料にも、化学肥料にも含まれていて、与えれば与えるほど葉の色が濃くなっていく。特に葉もの野菜は窒素を吸い上げて一気に育つ性質があり、また植物が硝酸を成長点に近い葉にためる性質があることに起因している。この窒素が過剰になると緑が濃くなる性質がある。要するに、肥料を使えば使うほど「亜硝酸窒素」の危険性が高まっていくということである。

しかし、3000PPM以上(生食では危険)の野菜は、一度サッと湯通しすれば安全に食べることができる。生で食べる場合は、なるべく葉色の薄いモノを選ぶように心がけるようにすればよい。。


今回小松菜の緑色が濃くないものが安売りしていたので一部乾燥野菜にしてストックすることにした。
今後は、葉物野菜はゆでるか、色の薄いものを選ぶようにしたい。