西日のさす桜ほど早く開花して早く葉桜になってゆく。
町の中を歩くとあちこちに桜の木があり、まだ満開に近い木もあるかと思えば、葉桜になりかけている木もある。
日当たりの良い場所にあるこの大きな桜の木は半分ぐらいが葉桜になっている。
マンションの陰になっている桜は未だに花が満開である。
一方西日が差すところに咲いている桜は咲き始めも早かったが散り始めるのも早く葉が出始めていた。
1週間後にはこの通り花より葉の方が多くなってしまった。
桜の花が咲いたり散ったりするための条件は一体何なのか。日照時間と寒暖差がどれほどの条件程度になっているのか調べてもよく分からない。葉桜の条件はどうも花が散って1週間ほど経つと葉が出始める様で、花の開花条件は温度が一番のファクターのようである。
西日の射す温かい場所の桜は早く咲いて早く散って早く葉桜になっていくようである。夕方、街中を歩くとその差が歴然としているのがよく分かる。桜の息使いのようでもある。地球の温暖化は桜の開花に大きく影響しているようである。4月8日の午前中に雹が降って驚いた。上空と地表付近の気温差が大きくなると積乱雲が発達しやすくなり、 最初は小さな氷の結晶が、積乱雲の中で入り乱れている強い上昇気流と下降気流によって上下運動を繰り返し、雲の中にある細かい水や氷の粒が付着することで、氷の結晶は大きくなり雹となるという事である。桜たちもきっとびっくりしたことであろう。
桜独特のクマリンの香りは花ではなく桜に葉の付け根の両端にある。葉桜の時期になると大きめの葉を集めて塩漬けにする。花を取ると怒られそうであるが葉っぱだと咎めらることはまずない。ただ桜の葉に毛虫が付いているので注意しなければならない。
花の時期は毛虫はいないので、安心して桜の木の下で宴会をできるのも、桜が好まれる原因のひとつかもしれない。