私の父が香住の網元で育ったせいもあって、魚というのはまるごと一匹買うか、あらを大量に買ってあら炊きにしたり炭焼きにして食べるのが普通だった。その為、魚の骨をとる技術を幼いころより指南された。


今ではその技術を私の息子が受け継いで、まるで父が乗り移ったかのように魚の骨とり名人になってしまった。
特に頭の色んな部分のどの場所にどんなものがあるか、教えた私よりよく覚えている。


今回はあらに色んなスパイスをかけて、フライパンで蒸し焼きにした。


あらとは言っても大きな身が付いている。


せっせと身を集めてお皿に取り分けていく。途中で手を出したら違反なのである。この身をサラダの上に置いて食べる。生野菜とよく合う。

蒸したり塩焼きにしたり、大根と荒炊きにして食べたりするが、何と言っても、鯛のあらを使って潮汁を作るのが一番好きである。この潮汁をうどんやそばのだし汁に使うと絶品である。

大量に残った骨は、ホットケーキの外袋やお米の袋を残しておいてこの中に入れて捨てる。そのまま薄いゴミ袋へ入れると穴が開く原因になる。

魚の切り身を小ぎれいに並べて高い値段で売っているのを見ると、残念で仕方ない。