関西では、お好み焼きや丼物、散らし寿司、かき揚げ等に必ず最後の仕上げに紅しょうがを散らす。


あの毒々しい真っ赤っかの千切り生姜がなくては成立しない料理がいっぱいある。

しかしその度に紅しょうがを買いに行くのは面倒なので、保存のきく乾燥紅しょうがを買ってみようとNET検索してみたら、25グラム入り200円で送料がこの倍以上もする。気分が滅入る。


然るに業務スーパーだと100グラム入り65円、1㎏入りで338円と驚きの安さ。

野菜乾燥機を持っているので自家製乾燥紅しょうがを作ることにした。


紅しょうがの汁を絞って乾燥させる。電気代は気にする必要はない。この春に思い切って太陽光発電パネルを設置したのである。70度で6時間かかった。天気が良いと、冷蔵庫に入りきらない野菜で乾燥野菜を作るのが習慣になってしまった。


カリカリの紅生姜ではあるが、使うときに水戻しする。


1キロの紅生姜を乾燥させるとかなりの量になった。当分は紅しょうがないと騒ぐことはない。何やらおおらかな気分になった。

紅しょうがを作りながら、どうしていつもこんなに食材を腐るほど買い込むのか考えた。結論として出た答えは、絵を描く画材と料理の素材を同じように考えているということである。絵を描いてる途中で画材が切れると大変である。そのいつもの思い込みが料理にまで侵食したらしい。

夕食に限っては、続けて同じメニューは絶対に避ける。それどころかオリジナル料理を思いついた時は手当たり次第で色んな食材を使って珍妙なものを作ることを生きがいにしている。色んな食材を取り揃えておくからこそ、365日休みなく料理を作り続けられるのだと思う。息子にいつも注意されている買いすぎる食材の言い訳になりそう。