龍の追いかける如意宝珠を思い切り大きく描いて願をかけることにした。
龍が追いかけている球は、如意宝珠と言って、何でも望みが叶う珠である。
龍は霊獣で東の方位を守っている。東は太陽の出てくる位置に当たるのでこの宝珠は、明るく輝き赤い炎を放っているらしい。考えようによっては、龍よりこの宝珠の方がありがたいと言える。
一筆龍を描く時、暗っぽい宝珠ではなく明るく輝く宝珠を描くことにした。その大きさは龍の頭より大きくしたいが、竜はこの宝珠を左手でつかんでいるということで、構図的に制限を受けるので宝珠は大きく手前に描き、龍がその宝珠を抱え込もうとして追いかけているところを描くことにした。
試作なので、一寸うまく描けていない龍に箔の宝珠を転写してみた。やはり、暗っぽい宝珠はありがたみがない。
ホログラムの箔で作った宝珠は七色に光って迫力がある。
ホログラムでアート箔を作って赤い色を足してみたが、やや迫力に欠ける。
宝珠を思い切り大きくして光っている感じを強調してみた。家族の感想もこれが一番良かった。ただこれを転写するのが難しい。
今からこの宝珠を作らねばならない。大変である。
何時も9月になると翌年の干支のアイデアを考え始める。今年は年末に慌てて作ったので泥縄を編んで「うさぎ」が泥舟に乗って沈没しそうになった。来年の龍はすべて手書きの一筆龍にする。抗がん剤の後遺症で面相を使えなかった手のリハビリを兼ねて頑張ろうと思う。7月ごろから手慣らしで一筆龍を描き始めた。早くも100枚を超えたが、今だに思うように描けない。それでも少しづつましになってきた。どうしても以前のように水墨画を自由自在に描けるようになりたい。如意宝珠を描きながら願をかけることにした。