びんのラベルがきれいに剥がしにくくていつもイライラする。しかし、ネスレのコーヒー瓶のラベルはするッと楽に剥がすことができる。
この剥がし安さはどうしてなのか、そして一体いかなる接着剤を使っているのか知りたくなって検索してみた。

ネスレのサイトには次の事しか書かれていない。
【ネスレ】らくらくサーブボトル | ネスカフェ ボトルコーヒー
https://nestle.jp › brand › npl › rakuraku
2012年からラベル材料に再生PET樹脂材料を約25%使用した環境に配慮したハーフラベルを採用。ラベル上下部分のミシン目に工夫を施し、はがしやすさの向上を図っています。

アオハタも詳しいことは書かれていない。
【アオハタ】のりメーカーさんと連携し、「製造ラインの中でしっかり使えること」「お客さまに届くまではがれないこと」「お客さまが使っている最中もラベルが落ちたりしないこと」、ただ「お客さまがはがそうとしたら簡単にはがれる」といった当社が求める性能をお伝えして、成分のブレンドを変えながらテストを一緒にしていきました。

UCCのラベルは水にぬらさず剥がすタイプ
【UCC】瓶の側面に貼り付けてあるラベルは、水に浸けず、そのまま剥がすことができます。また、水に浸けることによって、かえって剥がしにくくなる場合があるため、ラベルに「水に濡らさずに剥がせます」と記載しました。

東洋インキのホットメルトの接着剤がどうも剥がしやすい接着剤のような気がする。
【東洋インキ】
加熱すれば液状になり、冷却すれば固化するホットメルトは、有機溶剤を使用せず、乾燥工程も要らないことから、環境意識の高まりと共に、改めて注目が集まっています。トーヨーケムはポリマー・テクノロジーから生まれた要素技術を、お客様のニーズとマッチングさせ、イノベーション製品を開発することで環境負荷を低減し、循環型社会の実現へ向けて貢献していきます。

常盤化学工業株式会社によると工業用のボトル接着剤は次のようなものがある。

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・容器等のラベル機械貼り用
・樹脂ボトル用 / 特殊コーティング缶・焼付塗装缶用 ラベル接着剤
・PET、PVC、PCなどの樹脂ボトルへのラベルの接着用途
・ポリエチレンコートを施した強化ボトルへのラベルの接着用途
・一般のガラス瓶への接着用途(指で容易に剥離可能)
・ガラス瓶・親水性PEコート瓶・PEコート瓶に対応した環境対応型、易剥離タイプの自動ラベラー用接着剤

下の二つの接着剤が剥がしやすそう。コーヒー瓶やジャムの瓶以外も剥がしやすい接着剤を使ってほしい。

(然るに、全国清涼飲料連合会によると、ガラスびんは、リサイクル時に1500度の高温で溶かすため、取りにくいラベルはそのままで良いとしているが、瓶を有効利用するためにどうしてもラベルを剥がしたいので簡単にはがれるタイプの接着剤を使ってほしい。)


ネスレのコーヒー瓶のラベルは水にぬらさず指で簡単にはがれる。


ラベルの裏側はこんな風で、接着剤の面積小さくしている。


ラベルの方を見ると、接着剤の面積を狭くするために筋状にしてある。


ところが瓶に残った接着剤は残ったままである。


瓶に残った接着剤は、有機溶剤では取れない。


水で洗ってもとれない。(水溶性接着剤でもなければ、熱融着性ということになる


有機溶剤にも水溶。性溶剤にも溶けないバインダーである。


後は、このホットメルトタイプの接着剤を見つければよいだけではあるが、業務用なので1個人には知ることは出来ないようである。ホットメルトタイプであれば、熱プレス機械がいる。接着剤を変えるためには設備自体を変える必要がある。剥がしやすいのはいいが、経済面を考えるとやめた方が良いという会社もたくさんある。大手の会社だけが気楽に接着剤を変えることができるのである。