京の伝統焼麩「丁字麩(チョウジフ)」は水戻ししないと縮んででカチカチになるので驚いたが食感もよく美味しかった。
スーパーで見かけない麩を見かけ裏側を見ると、どうも普通の麩よりも使い道が多そうなので買って帰った。
名前の由来は、中国から伝わる【丁子】(フトモモ科のチョウジノキの花雷を白い花の咲く前に採取して乾燥させたもの)という漢方の名前を引用して『丁子麩』と名付けたのが始まりと言われ、身体によい漢方のような麩」という意味合いを持って名付けられたようである。最近は、読みやすくするために【丁子 → 丁字】に変わってきたという事である。
酢の物やおでんに入れられるというからにはかなりしっかりした麩に違いない。
6面とも固く焼いてあって、多孔質な断面がないのが特色である。
コシがあり舌触りが滑らかという事は、きめが細かいのであろう。
製造元の「株式会社いとふ」のサイトによると丁子麩は「京都条里制の町並みをイメージし、江戸時代から歴史を持つ京都ならではの焼麩です。六方全て焼き面で、薄粉のため非常に強度があります。」ということである。
20個で33gだから、1個当たり役1.7gである。100g当たりのカロリーは119キロカロリーとかなり低い。反対に価格は1袋400円前後とかなり高いが、京都のお土産にはいいかもしれない。
「軽く焼いてバターと砂糖を塗り、ラスクとしても御利用いただけます」という事で麩のラスクなる珍しいものも作ることができるということである。その他チョコでコーティングすることもできる。
水か湯で戻してから使う様にと書かれていたのに、時間がなかったものだから、水で戻さずそのまま味噌汁の中に入れて炊いてしまった。
写真の様に直接お湯の中に入れて炊くと、あちこちから凹んでくる。
時間が無かったのでこの辺で火を消したが、長時間炊けば炊くほどへこんで硬くなるので注意である。噛んでも噛み切れないほど固くなってしまうこともある。
今回は2時間ほど麩を十分に水戻しをしてからスープに入れたので麩は柔らかくなった。
担々麺の素と赤だしの素を入れててスープを作り丁子麩を入れて炊いた。試食をしてみると丁子麩は煮崩れもせずぷっくり膨れていた。食べてみるときめが細かくもちもちとして柔らく普通の麩とはかなり違って食感が良い。この麩ならラスクだけではなくフレンチトースト風にも出来そうである。NETをみていると、麩を使ったお菓子がいろいろ出ていたが、きっとこの麩を使っているのだろう。
ただ、この麩をNET通販で買うと、送料が丁子麩の倍ほどする。