墨彩画「深い森」ーー命をぐくむところ

この絵は思い出深い作品である。子育てをしていたころで、何色もの絵具皿を広げておれないので数少ない色で描かざるを得なかった。そういう意味でも、墨という画材は幅と奥行きがあって万能である。

息子にお話を聞かせるように描いていたのを思い出す。森の中にはいろんな動物が生きていて、命が次から次へと生まれてくる場所なのだと説明していた。

人類も森から生まれてきたようだと思う。森は命のゆりかご。人はこのゆりかごの森を守らなくてはならない。

生きるために、食べるために生物は戦うけれど、必要以上には殺しあったりはしない。

人間は必要以上に命を無駄にする。

遠い古代から続いてきた命の流れを途絶えさせてはいけない。地球は命に満ちた奇跡の星なのだから。

奇跡を見たければ、森に行くと良い。海に行くと良い。