乾燥機付きの洗濯機を欲しいと思いながらも、とにかく使っている洗濯機が壊れないので20年近くも使ってきた。しかし、コロナが流行って、衣類の殺菌の出来る家庭用の洗濯機なんてあるのかと探してみたら、あったのである。


日立のビッグドラムという機種のみ、乾燥温度が70度に設定することができてダニを殺したり殺菌したりすることができる。この温度になるのは日立のビッグドラムだけである。大きな洗濯機なので毛布も洗える。

しかし、何やら思いもよらない大きさなので洗濯機のバンの寸法や運び込む通路なんかを息子が図ってくれた。「キリキリだけれど入るよ」ということなので買うことにした。


実際に見てみると、大きいというより巨大である。これが家庭用なのかと思うほどの大きさである。まず入り口がキリキリだった。2階に上がる階段の手すり部分が邪魔をして持ち上げての搬入。作業員は2人だったが、息子も手伝った。見ているだけでもハラハラものであった。


ところが洗濯バンに設置する段になると又入らない。洗濯機の四方に高さを上げる補助具を取り付けねばならない。


何しろ大きくて重たいので、ちょっとのことでも大変である。一体息子はどんなはかり方をしたのやら。私が図っていたらきっと買ってはいなかったような気がする。


作業の邪魔になるのでタオル掛けをドライバーで取り外す。


何とかバンの上に納まった。排水溝は掃除してあるのかと聞かれたので「していない」と答えると、「かなり汚れが溜まっているので掃除しましょうか」と言われるのでお願いした。ものすごい汚れであった。


ところがもう一つ問題が起こる。洗濯機がバンの中へ入らないので四方をかさ上げしたために、水道栓の位置が低くなりすぎて、水道をアダプターにつなぐことができない。「これは水道工事かな」と言っている声が聞こえる。頭の中がくらくらする。こんな大きな洗濯機を買うのじゃなかったと後悔する。水道工事となると設置は今日中に終わらない。


それでもそこはプロである。何とか調節しながら水道をつないでくれた。洗濯機の角が丸かったので可能となったということである。余裕は1ミリしかない。やっと設置が終わって、試運転してOK完了となった時は、2時間半ぐらいの時間が経っていた。追加料金が22100円であった。洗濯機本体と合わすと25万円ぐらい。ウーン。


説明書を読むがあまりに多くの仕様があるのでぼーっとしてしまった。AI機能とかもある。洗剤も一回づつ入れなくてもいい。洗濯機が洗濯物の量によって判断してくれるらしい。20年の間に家電の世界も飛躍的な進歩があったようである。

その晩、お風呂上がりに衣類を洗濯乾燥してみる。まず、すぐには動かない。何やらもぞもぞ計算している。動き始めても何と音が静かなことか。これなら夜中でも洗濯できる。乾燥まですると2時間以上かかったが、出てきたふわふわぬくぬくの洗濯物に感動。皴もない。私もこの中に入って洗濯乾燥してもらいたいほどであった。